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コラム・日々のこと

キッカケとして

2019.03.26

障がい者の法定雇用率2.2%にアップ。

2020オリンピック・パラリンピック開催。

芸能人の障がいの開示。

(こと発達障がいについての開示が多くあると感じています)

LGBTについての理解。

うつ、統合失調症、依存症などへの注目。

などなど・・・障がいについてのことに世の中が目を向け、

理解を深めようとする機会やキッカケとなることが増えてきていると思います。

 

その機会やキッカケの1つに映画があります。

先日、こちらのコラムでも告知をしておりました。

大西暢夫 監督「オキナワへ行こう」を観て来ました。

精神科の慢性期の入院患者さんのお1人が、

「オキナワヘ行ってみたい」と希望を出されたことから

オキナワヘ行くこと希望を他の患者さんにも募り、

協力してくれる支援機関と連携し計画を実行に移していく様を

そのまま、ありのまま映し出したドキュメンタリー作品です。

本人が旅行に行きたいと願ったとしても、主治医がダメと判断したら旅行には行けません。

 

末期がんの患者さんがオキナワへ行きたいと言ったら、

かなり難しい状況であっても旅行を許可するお医者さんが多くいらっしゃると思います。

それが、精神科の慢性期の入院患者さん、(病棟の中であるかもしれませんが)

穏やかに過ごされています。入院の期間は何十年にも渡っています。

年齢も50代~70代の患者さんです。外への気持ちが「オキナワへ行きたい」と

動いたにも関わらず、「行っておいで外泊許可出しましょう」と簡単にいかないのです。

長期入院がどの様なことなのか?

入院することで厳しい社会から守っている?

障がいがあるから困らないようにしている?

誰のための入院なのか?

治療する医療とは異なる精神科の慢性病棟の日常が映し出されています。

上映後、精神医療に関して全く知らなかった方々は

「事実を知らないということがいかに恐ろしいことなのか?思い知りました」と

感想を話していらっしゃいました。

また、入院経験がある方は「本当に病院は酷い!特に入院生活は、

それを経験した者にしか分からない。自分にとって安心・信頼できる

先生に巡り会うまで多くの時間を費やし、多くの憤りを覚えている」と、

切実な思いを訴えられいらっしゃいました。

映し出される映像の中には、ホッとするシーンも多くあります。

特に人と人との繋がりコレには本当に安心と笑みがこぼれました。

また、医療での限界を感じて違う角度から支援を行うことを決めて、

立ち上がった人たちの姿も映し出されています。

それがこの映画の配給を請け負っている、NPO法人kokoimaさんです。

オキナワ旅行の支援も行っています。

kokoimaさんのHPのURLです。

http://kokoima.com/about.html

オキナワへ行こうのFaceBookページのURLです。

https://www.facebook.com/pages/category/Movie/%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%83%8A%E3%83%AF%E3%81%B8%E3%81%84%E3%81%93%E3%81%86-294036344475429/

 

公開中やこれから公開予定の作品情報も上げさせていただきます。

 

宍戸大裕 監督「道草」

障がいを持ちながらも24時間の自立支援介護を利用して

1人暮らしをする方々と支援者の姿を追ったドキュメンタリー作品です。

個人的には福祉に携わる方に観ていただきたい作品です。

https://michikusa-movie.com/

 

笠谷圭見 監督「地蔵とリビドー」

NHK「バリバラ」のオープニングのイラストを描いている

アーティストが所属する滋賀県にある「やまなみ工房」の

アーティストたちの表現活動を記録した作品です。

作品はまだ観てはいないのですが、所属されている

アーティストさんたちにはお会いし、施設長である山下完和氏の

お話しを伺ったことがあります。

山下氏はアーティスト一人ひとりがどうして作品を作り出しているのか?

その理由を理解し、お話しして下さいました。

「僕、芸術とかよく分かってないので・・・そういうことは語れません。

それでもみんなが、どうしてつくるのか?その理由はお話しすることができます。

作品をつくることが、みんなにとって心地よいことであったり

安心できることであったりしたらいいなと思っています。

そして、つくり出した作品がたくさんの人に伝わる何かをもっているなるならば

それも嬉しいことです。不思議なことに、友達のバイトのかわりで来たことがきっかけで、

福祉や障がいに関しての知識や理解がほとんど無く、ただ何だか、みんなと居ることに

違和感がなく、気がついたらスタッフとして働きはじめていて、施設長なっていた。

施設に来る前の自分では予想もつかないことです。」と。

施設に通う方やアーティストの方、

何よりも自分自身に大変に正直である施設長さんであると感じました。

施設のアーティストの作品づくりの日常を切り取ったドキュメンタリー作品です。

「地蔵とリビドー」作品のURL

https://www.jizolibido.com/

やまなみ工房のURL

http://a-yamanami.jp/

 

佐々木誠 監督「ナイトクルージング」

生まれながらに全盲の監督が作り出す映画作品の制作を追った

ドキュメンタリー作品です。3/30(土)~全国順次公開とのこと。

https://nightcruising.net/

 

たくさんの作品が公開・上映されています。

障がいについて考える、理解するキッカケの1つになればという思いで

今日のコラムを書かせていただきました。

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