転ばぬ先の杖
2018.12.10
「転ぶから走っちゃダメ!」
ケガを防ぐための優しさ。
「難しくてできないでしょ?だから変わりにやってあげる」
代行する優しさ。
「すみません。私これ苦手なんです・・・」助けの要請に対して
「分りました!私、できるので任せて下さい!!」
援助する優しさ。
ちょっと待ってください!!防いだ、代わった、助けたあなたの
優しさは本当にその人のためになっているのでしょうか?
「転ばぬ先の杖」
ペアになって取組んでいただく作業の際によく見られる「杖」です。
このあなたから相手に差し出される「杖」は優しさなのでしょうか?
今日はペアで作業を進める社交的でコミュニケーションは得意なAさん
ご自身の特性もありコミュニケーションは苦手なBさん2人の利用者さんが
ペアになって進める作業工程の中で、
「Bさん行き詰ったね・・・スタッフに相談してみたら。
今いいですか?って声かけたらいいと思うよ!!」とAさんがBさんに
話す声が聞こえて来ました。
本来のAさんは「できないならやってあげる!!」と
先に相手のことを察して「杖」を差し出し
相手に「杖」を使ってもらうタイプの方です。
今までにも何度もその光景を目にしています。
しかしながら今日は「やってみたら?こうすればできると思うよ!」と、
相手にチャレンジしてもらうことを促していました。
できる人の「できるから任せて!!」の優しさが、
できない人が、できるよにするためのチャンスを奪ってはいませんか?
転ばぬ先の杖を差し出すことが本当の優しさなのでしょうか?
「苦手だよね~そして、あなたはそれができるようになりたいと思う?
今なら私、できるようにするために協力するよ!!こんな風に
やってみるのはどうかな?」
優しさの使い方を考えさせられる1コマでありました。
ワンステップの支援も同じです。
ココに通所される方には是非、様々なことにチャレンジして
できることを1つでも多くしていただきと支援を行っています。
「転ばぬ先の杖」意味
失敗しないように、万が一に備えてあらかじめ十分な
準備をしておくことのたとえ。
ココからは意味にプラスしたいオリジナルの解釈☆
杖は自分で用意できるようになってこそのもの!
そのためにはどの様な場面で、どの様な杖が必要になるのか?
先ずは経験してみたり、誰かの杖を使わせてもらうことから
はじめてみるのはいかがでしょうか?