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コラム・日々のこと

実践的実習~スタッフの思うところ~

2019.09.13

ペンキ塗りの実践的実習についてスタッフの考えや思いを

お話させていただきます。

 

ワンステップでは所内の訓練に加えて

外に出かけて「働く」の経験を積んでもらう機会を設けています。

以前にもお話をしたかも知れませんが・・・

所内ではスタッフが指示を出しプログラムに取り組んでいただくため、

合理的配慮が効いていると感じています。

就職先が必ずしも、合理的配慮に溢れた場所であるとは言い切れません。

だからこそ、事業所のスタッフではない方が指示を出す「現場」を

たくさん経験して欲しいと考えています。

 

ペンキ塗りに関しては、スタッフが同行してはいるものの

指示出し、作業の確認に関しては、先方の担当者様と

利用者さんが直にやり取りを行えるようにしていました。

また、先方の方々から変に気を使われたり、お客様扱いになっては

実践的実習にはならないかも知れないとの考えから、

参加する利用者さんの

苦手なことや、危険が生じるかも知れない注意点を伝えるのみで

障がいのことは伏せてペンキ塗りに参加させていただきました。

※同行したスタッフが様子をしっかりと見守り、

必要があれば即座に対応できる体制を整えた上でのことです

 

また、肉体労働を空調の効かない

ペンキや下地の独特な臭いもある環境で

どれくらい作業ができるのか?

苦手なことを指示されたり、

自分の困ったことや、休憩が必要と感じたりした時に

自分からそれを伝えることがきるのか?などなど

さらに、今日を過ごし切れたとして

帰宅後の体調や、翌日の状態はどうなっているのか?

あらゆることが経験となります。

 

体力には自信のある利用者さんと、そうでもない利用者さんいずれの方も

昼休憩1時間を挟んで5時間パフォーマンスも集中力も維持して

ペンキを塗り切ることができました。

そして、大変に意欲的!自分の指示されたことが終わると

「終わりました。次にすることはありますか?」と

指示をあおぐことができていました。

しかも!!所内ではモジモジ~っと

スタッフに話しかけるタイミングを伺ってしまいがちな

利用者さんが指示をどんどん、あおぐことができていました。

休憩時にはペンキ塗りの現場にいた方と談笑をし

楽しく過ごすこともできました♪

 

ですが、課題も見えてきました。

ローラーの圧を均一にムラの発生を防ぎながら塗っていくこと。

どれがムラで、どれが均一な状態であるかを判断する力。

体感や感覚で見ていくしか仕方のないことに苦手さが出てしまい、

それを短時間で改善していくことの難しさです。

長く従事することで問題を解決することができるだろうことも

短時間でとなると勝手がちがいます。

また、待ちの時間が発生すると、

新しく普段は目にすることがないものがある環境で

落ち着かないという心持から衝動性・多動性が表れることもありました。

 

よいことも、そうでないことも

利用者さんや私たちスタッフにとっては就労を目指す上での

大切な要素です。

「外に出ないと経験できないことがあるから、

こういう機会はこれからも設けて欲しい」そんな意見も出た

ペンキ塗り実習でした。

 

おまけ

~スタッフの個人的に嬉しかったこと~

☆筋肉痛にならなかった!!!

まだまだ若い人たちには負けないことを確信できたこと

☆作業着がペンキの飛び散りにより味が出たこと

育ちましたデニムが馴染んでくるように作業着は汚れてナンボと思いました

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