「否定的ストローク」について
2017.02.28
「ストローク」とは相手または自分の存在・価値・行動を“認めている”という
ことを伝える、言葉や行為などの働きかけ。
今日は「否定的ストローク」についてお話させていただきます。
人の成長の過程には「叱ること」が必要な場面があると思います。
例えば子どもにしつけをする時のことを考えてみて下さい。
「赤信号はとまれ、横断歩道をわたってはいけないよ」
「ものを大事にあつかいなさい」
「脱いだクツはそろえようね」
言われた子どもはおそらく「叱られた」「注意された」と感じ、
いい気持ちにはならないと思います。
これが「否定的ストローク」です。
「えっ!!それじゃ怒られること全部、否定的ストロークになってしまいませんか?」
そう思った方、大事なことがあります。
「否定的ストローク」の中には必ず
「相手または自分の存在・価値・行動を“認めている”」という
ストロークのスタンスが必要です。
感情のままに注意する、これはディスカウントになってしまいます。
上手に否定的ストロークを与える方法の1つを提示します。
①肯定的ストローク ②否定的ストローク ③肯定的ストローク
この順番にストロークを行うことです。
仕事で書類にミスを発見した場合を例に上げてみます。
①○○さん書類作成、ありがとう。
②ここにミスがあるんだ。直して欲しいからお願い。
提出する前にミスがないか見直してくれるといいな。
③じゃあ、訂正と確認お願いね!いつも早くに書類を上げくれるから助かっているよ。
ミスが起こっている事実と注意を促すことが目的であり、
具体的にどう改善するかの指示を出すことが重要です。
そして忘れてはいけないのが
「書類を作成する相手の努力を認める」肯定ストロークです。
ミスをしたことだけを取り上げ、感情的に注意することは、
お互いにディスカウントし合ってしまうばかりか、問題の解決にも結びつきません。
親、先生、上司など、人に教え伝え、その人の成長を支え、
導いていく立場にある人はストロークを上手に使うことが重要だと思います。
私たちも誰かのサポート(支援)を行うものとして、このことを
忘れてはいけないと感じています。