新しい生活の提案
2017.06.07
「新しい生活の提案」というタイトルの舞台を鑑賞した。
主人公は、今の生活を変えたい、自分が望むより良い状態への変化を求めている、
年収450万円、食品メーカー勤務、
妻と思春期の娘1人を持つ、ごく一般的な中年サラリーマン。
彼が街で拾ったチラシには
「会社と家を往復する毎日。掃除して洗濯して日が暮れる。 義務だから向かう学校。
このような生活からの変更を申し込まれる場合は、 生活課へご相談ください。」と
記載されていた。 彼はこの奇妙なチラシに導かれ市役所の生活課へ。
そこで「新しい生活の提案」を受け、その提案の中からどうするのか?を
選択して、その選択により人生が変化していくというストーリーだ。
よりよく、自分の望んだように生活が変化していくも望みは底をつきず、
提案をもっと!もっと!!と求め、提案と選択にのめり込んでいく・・・。
ストーリーのテイストは
マンガ「笑うセールスマン」藤子不二雄Aの様な
ブラックユーモアあふれる作品だった。
「新しい生活の提案」劇団壱劇屋HP↓↓↓
http://ichigekiyaoffice.wixsite.com/ichigekiya
笑うセールスマンのセリフが思い出された。
「この世は老いも若きも男も女も心のさみしい人ばかり。
そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します。」
演劇もマンガも、主人公は、はじめは望みが叶い変化することに幸せを感じる。
しかし、もっと!もっと!!と求めすぎてしまうことで様々なことが、
取り返しのつかないことになってい・・・。
変化は物理的に起こることで、心の隙間を埋めるだけのものであり、
自分自身を変化させているわけではないのだ。
これは、隙間を埋めて自分をごまかしているだけだからなのではないか?
だから、どこまでいっても満足できず、求め続け、
自分で自分の首を絞めていることにも気付かない
悲惨な状況に追い込まれていくのではないか?
私が鑑賞した演劇にもマンガの中にも
「このまま、こんなこと続けていいのですか?」の問いかけがある。
この問いかけこそが自分の問題と真摯に向き合って、自分はどうするべきか?
を考える最後通告と思うのだ。
現状に不安や不満を抱えて「変わりたい」と思うのなら
自分に目を向けることからはじめてみては?
過去の嫌な自分と対峙する必要に迫られることもあり嫌な思いもするだろう。
しかし、そこにこそ解決の糸口がある。演劇を鑑賞してそう感じたのだ。
ワンステップでは演劇のようにカードに書かれた新しい提案を提示して迫ることも
喪黒福造のように「ドーン!!!!!」なんてこともしませんのでご安心ください。
ただし、真摯に自分に向き合い、自分はどうするべきか?どうしたいのか?を
考えていただきたい、一緒に考えたい、支援のスタートはそこからだと思うのです。
これは他でもない、あなた自身の幸せのためのワンステップなのです。