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コラム・日々のこと

情報(疑似体験)から得るもの

2017.02.06

就労移行支援員として「人の気持ちになって考える」基本だと理解しています。

不躾な言い方で嫌な気持ちになったり、誤解されたりするかも知れませんが、

きれいごとを言いたくない私は、極論、同じ気持ちにはなれないと思います。

全く同じことを経験しても、私をいう人間が感じることと、私でないあなたが

感じることは異なるからです。それでも、自分の経験や経験できないことについては

自分が得た情報(疑似体験)を駆使して、「あなたの気持ちになって考える」ことを

諦めたくないと思っています。できれば、少しでも「あなた」を理解できたらとも

思っています。

 

その様な思いから、様々な人に会いにいったり、本を読んでみたり、

講演会に出かけて行ったりもします。

今日はその中の読んだことについてお話させていただきます。

 

お笑い番組は好きですか?私は好きです。人を不快にさせることは簡単。

でも人を笑わせることって思っている以上に難しく、笑いを提供できる人は

素晴らしいと思います。勿論、下世話で他人を野次るような笑いは好きではありません。

「松本ハウス」という芸人をご存知でしょうか?

笑いに対しての一生懸命さが伝わってくる芸人でコレだと思ったことを

迷いなく表現するハウス加賀谷に、松本キックが突っ込むそれがとても好きでした。

ハウス加賀谷は自分が病であることを自虐ネタとして披露することもありました。

 

月日は流れ気がつくと「松本ハウス」がテレビから姿を消していました。

ハウス加賀谷の体調が悪くなったから活動休止それはすぐにわかりましたが、

その真意は分かりませんでした。

2013年 松本ハウスの二人が連盟で出版した『統合失調症がやってきた』を読んで

その全てを知ることができました。

 

この本を読んで感じることは人それぞれで良いと思っています。

賛否両論さまざまな意見が存在することも理解しています。

しかし事実として、自らの状況にと経緯や、その時の気持ちを表現し、その経緯を含め

今がある、そのことを伝えたことには大きな意味があり、敬意を表します。

 

「統合失調症」をネタとして表現していることにハウス加賀谷、

本人も「賛否両論あって当然。自分が自分の統合失調症をネタにすることに

”触れてはいけない”かわいそうだから笑ってはいけない“とされることは

自分の個性に蓋をされるようなことに感じる。統合失調症は僕にとっての個性であり

特性の1つにしか過ぎなくて、普通のこと身近なことと捉えて欲し気持ちがあります。」

これはインタビューに答えたときの言葉です。

本を読み、この言葉を目にした私には

「僕はありのままの自分を自分は受け入れている、

だから皆も僕をありのまま受け取ってね」そう感じました。

 

同じ状況にある方、そうでない方、

この本を読まれる全ての人それぞれに、感想や思うことがあると思いますが、

「読んでみたい」と思われた方は、是非ご一読下さい。

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